「240W USB PD」とは?仕組みをわかりやすく解説
USB PD 3.1で上限が100Wから240Wに引き上げられました。仕組みと必要な条件、そもそも必要かどうかを解説します。
長らくUSB-C充電の上限は100Wでした。2021年に策定されたUSB Power Delivery 3.1で、上限が240Wに引き上げられました。何が変わったのかを見ていきましょう。
SPRとEPR
現在のUSB PDには2つの電力範囲があります。
- SPR(標準電力範囲):5V・9V・15V・20Vの固定電圧で、最大100W(20V×5A)。
- EPR(拡張電力範囲):28V・36V・48Vが加わり、5A時に最大140W・180W・240W。
ポイントは電流ではなく電圧を上げたことです。電流を増やすと、太く重いケーブルが必要になってしまいます。EPRではAVS(可変電圧供給)も追加され、充電器が電圧を細かく調整できるようになりました(一般に15〜48V)。
3つすべての対応が必要
240W充電には、充電器・ケーブル・機器のすべてがEPRに対応している必要があります。
- 充電器:140Wや240WなどのEPR対応品であること。
- ケーブル:EPR対応eMarkerを搭載した5Aケーブル(50V定格)であること。
- 機器:EPRの電力を要求できること。現在は一部の高出力ノートPCに限られます。
どれか一つでも対応していなければ、より低い電力(通常100W以下)で安全に充電されます。
240Wケーブルを使っても、スマホに240Wが流れ込むことはありません。機器は自分が要求した分だけ受け取ります。多くのスマホの充電電力は50Wを大きく下回ります。
240Wケーブルは必要?
USB-Cで100Wを超えて充電するノートPCを持っている、または購入予定なら必要です。そうでなければ、240Wケーブルは将来への備えです。今は高品質な100Wケーブルと同じように使え、次の高出力機器にもそのまま対応できます。